Q.武末先生の作品は、どの作品も李朝陶の雰囲気が非常にでています。李朝陶を作る上で、大切にしていることやこだわりなどを教えてください。
A.対馬の原材料を使用し、扱い難いが味のある作品となると考えています。
Q.伝来されている高麗茶碗で、一番好きな名碗を教えてください。
A. 大井戸茶碗 銘・「対馬」です。
この茶碗は 対馬宗家から若州酒井家伝来し湯木美術館に収蔵されています。 昭和43年11月8日の成趣会に湯木吉兆庵主が懸釜された際に、向栄亭の濃茶本席で使用されました。先代の小堀宗慶宗匠が、追銘で「吉兆井戸」と命名されています。見込が深く、竹節高台で、その切廻しの強い点が見どころです。大名物で一服頂くなど滅多にないと、当時の茶会参加者は冥加至極のことと感動されたようです。
Q.武末先生は先代の好みの茶碗(井戸三島、雲鶴半筒、傘寿記念の粉引)を、家元好みの茶碗(半白記念奥高麗、華甲記念小井戸など)を作られています。二人の指導から学んだことなどあれば教えてください。
A.作りすぎず、かざりすぎずなりのままの風合いを作品に入れる。という事でしょう。
Q.茶陶として一番喜びを感じる瞬間を教えてください。
A.現代の生活にも、使用しやすいように、茶陶のよさを残しながら、アレンジして、私なりの陶達でありたいと考えています。